不動産登記簿の公図とは
不動産登記簿に記載されている情報は、文字情報のみとなっています。しかし、その土地不動産が実際にどのような場所にどのような位置として存在しているかを調べるためには、地図上のデータが必要です。ある地番の土地が実際にどこに存在しているものかを調べるために、方位、各筆の位置関係および形状を示し、地番を記載した図面が用意されています。この地図は法務局に備え付けられており、「公図」「14条地図」の二種類があります。14条地図と公図を二つ含んだ意味で「公図」と呼称される場合もあります。
不動産登記法においては、法務局に正確な図面が整備することが規定されています。その規定を定めた条文から「14条地図(もしくは法14条地図)」と呼ばれています。旧法においては第17条で定められていたため、17条地図と言われている場合もありますが、いずれも指しているのは同じものです。
14条地図の大半は現在進められている日本全国の土地測定による地籍調査による図面となっています。地籍調査は「国土調査」とも言われており、省略して「国調」と呼ばれることもあります。この調査は1筆の土地ごとに所有者の立ち会いをえて地番・地目を確認し境界を定めて測量する作業です。
この国土調査によって得られる図面のことを「地籍図」といいます。この図面は正確に作られているので、実務の現場などでは14条地図として扱われています。14条地図として扱われるためには、一定の要件を満たしたものでなければならないとされています。